走り方を見つめ直す、野村運送のエコドライブ実践

野村運送では、「エコドライブ」に長年取り組んでいます。エコドライブとは、急加速や急ブレーキを避けた穏やかな運転や、無駄なアイドリングを減らすなどして、燃料のムダとCO2排出を抑える運転方法のことです。
取り組みのきっかけは、お客様からの一言
日頃お世話になっているお客様から「燃費の良い運転を評価したい」というお話をいただいたことが、エコドライブに本格的に取り組むきっかけでした。評価の対象となるのは、日々の運行で積み重ねてきた一人ひとりの運転です。これは「会社としても続けていく価値がある」と社内で話し合い、野村運送としてのエコドライブ推進が始まりました。
デジタコだけに頼らない、アナログな「走行管理表」という選択

とはいえ、運転が好きなドライバーにとって、エコドライブは決して楽な取り組みではありません。車両の速度や走行時間などを記録する「デジタルタコグラフ(運行記録計)」も搭載していますが、多様な車種を一律の点数で評価することが難しく、「点数だけで優劣をつけない」という判断もしてきました。現在は、あえてシンプルな「走行管理表」も使い、ひと月ごとの燃費を自分で記入してもらうことで、一人ひとりの走り方を振り返れる仕組みを続けています。
月例研修と安全大会で、現場の学びを積み重ねる
また、国土交通省の「運輸安全マネジメント制度」に基づき、月1回の社内研修と年3回の安全大会を実施しています。KYT(危険予知トレーニング)や、ドライブレコーダー映像を用いた事故検証など、最初は社内で工夫しながら始めた取り組みでしたが、今では外部講師を招いて学ぶ機会を増やしています。参加率も少しずつ上がり、現在は8割ほどのドライバーが参加するまでになっています。
燃費改善と事故減少という成果

実際の数字として、取り組みを始めた当初は多くのドライバーで燃費が改善し、燃料コストの削減につながりました。発進や減速を穏やかにする運転が広がったことで、事故件数も確実に減っています。エコドライブと安全運転で求められるポイントが重なっていることを、現場の変化として実感しています。
見えにくい“手応え”も含めて、続ける意味を問い直す
一方で、ドライバー個人の実感や、顧客・地域からのわかりやすい評価が十分に見えているかと言えば、まだ課題も残っています。環境や安全のために続けてきた日々の工夫は、目立つ成果として表に出にくい部分もあります。それでも、毎月欠かさず走行管理表を提出し、静かにエコドライブを続けてくれているドライバーがいることを知るたびに、「管理側があきらめてはいけない」と感じさせられます。
特別なことではなく、日常として積み重ねる
野村運送のエコドライブは、特別なプロジェクトではなく、現場の日常に根ざした取り組みです。すぐに大きなメリットを感じにくい部分も含めて、良いところも課題もきちんと見つめながら、「続けること」に価値を置いてきました。これからも、環境と安全のための取り組みを、現場と一緒に少しずつ育てていきたいと考えています。